新年も息子の一言から始まった

新年のあいさつに、祖母の所へ。
祖母は現在、特養老にお世話になっている。
正直言うと、今まで怖くて顔を見に行かれないでいた。
元気だった祖母が、車いすで、しゃべるのもおぼつかず・・
それに、病院が、大っ嫌いな私は
ああいった雰囲気に飲まれてしまう。
めまいがしてくる。
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久々の再会をすませ、思った以上に元気だった祖母。
ちょっとだけ、ホッとした。
しかし、陽の当たるロビーの片隅には、
口を開けたまま天井の一点を見つめる、
ベットに寝かされた、入所者二人。
何か、こう、今の日本の現実を突きつけられた感じがして、
帰りの階段の踊り場で、
涙があふれ出て止まらなくなってしまった。
恥ずかしいので、ひとり涙をぬぐっていると
心配そうに見ている息子。
何も言わずに、そっとオレのそばにいた。
泣き顔を見られるのがイヤで、
先に外へ出て、頭を冷やしている時、
私  「みんな、ああやって死んでいくんだよな・・」
って、小さな声で言うと、
息子 「そうだよ。
    おとうさんだって、おかあさんだって、オレだって、
    いつか死ぬんだよ。
    だから、毎日楽しいことを見つけなきゃ。ね?」

だってよ。生意気なことを。
新年早々、父はまた一本とられたわい。
さてさて、今年はどんな一年になるのやら。

  
↑毎日の楽しいこと、見つけられる?↑